実務にすぐ活かせるスキルを効率的に学習できる!MOVED代表 渋谷雄大がkintone研修に込めた想い

今回はMOVEDの代表取締役であり、kintone研修を行うクラウドユニバーシティ以下、クラユニ)を立ち上げた渋谷雄大さんへインタビューを実施しました。

MOVEDは魅力的なメンバーが数多く在籍しているワン!
MOVEDの設立、そしてクラユニを立ち上げた代表取締役の渋谷雄大さん。クラユニの立ち上げの背景、そして今後の展望についてお話を伺いました。
時間と場所の自由を手に入れたい。スポーツトレーナーからITの世界へ転身


MOVED設立以前の経歴を教えてください。
実は、MOVEDを設立する前は鍼灸師とスポーツトレーナーをしていました。高校時代にテニスをやっていたこともあり、将来はスポーツに関わる仕事がしたいと考えていたのです。
鍼灸師や柔道整復師、スポーツトレーナーなどいくつか専門学校の選択肢があるなかで、国家資格を持っていなければできない仕事が自分の武器になると考え、鍼灸師を志すことを決めました。


鍼灸師の専門学校で国家資格の取得を目指しながら、テニス関連のスポーツトレーナーの活動もしました。その仕事の中では、多くのプロテニスプレイヤーと接する機会があり、世界ランキング1位を310週間キープしたことでも知られるロジャー・フェデラー選手に会ったこともあります。
その経験が”きっかけ”となり、海外での経験を積むために、21歳の時に鍼灸師の国家資格を取得してそのまま、オーストラリアのシドニーに渡り、海外での生活も経験しました。
鍼灸師・スポーツトレーナーとしてのキャリアを歩んでいるなかで、なぜ、その仕事を辞めてITの道に進もうと思ったのですか?
理由は色々とあるのですが、一番の理由は時間と場所の自由を手に入れたいと思ったためです。鍼灸師やスポーツトレーナーの仕事には大きなやりがいを感じていましたが、休日なども関係なく担当の選手のサポートをすることが求められます。そのため、自分の時間や家族との時間を十分に取ることができなかったのです。
そのようなことを考える”きっかけ”になったのは、オーストラリアでの滞在経験が大きかったと思います。実際にオーストラリアで出会った人たちは、誰もが人生を心から楽しんでいて、当時の私にとっては大きな衝撃でしたね。








日本では『 仕事のために生きる 』『 仕事に人生を捧げる 』という考えが根付いて、自分自身も当たり前のようにそう思っていることに気付きました。日本に帰国し、時間と場所の自由を手に入れるための仕事をしようと考えるようになって始めたのがITの仕事です。
クラユニを立ち上げた経緯を教えてください。
オーストラリアから帰国後、私はICTコミュニケーションズというIT企業に入社し、研修やプレゼンの仕事に携わっていました。








その繋がりでサイボウズの代表取締役 青野慶久氏と出会い、kintoneの研修プログラムの作成を相談されたことが”きっかけ”で、2014年にkintone研修を提供するクラユニを立ち上げました。
kintoneの最新情報にすぐにキャッチアップできる点がクラユニの大きな強み
改めて、クラユニについて詳しく教えてください。
クラユニとは、サイボウズのノーコードでシステムやアプリを開発できるツール「 kintone 」を学ぶための研修です。
当社のクラユニの強みの一つは、kintoneの最新情報を常にキャッチして、即座に研修をアップデートできる点です。kintoneは細かいものも含めると毎月アップデートされます。
テキスト全体に影響のないような細かいアップデートは別ですが、UIがガラッと変わるような大きなアップデートのときはテキストも改訂しています。テキスト改訂は半年、あるいは1年に1回ほど行っており、これまで10回以上の改訂を実施してきました。
クラユニのなかで、渋谷さんはどのような仕事をしているのですか?


以前は講師として私自身が現場に行くことも多くありましたが、現在は新しいコースの開発や案件の受注に力を入れています。現在は任せている部分も多く、厳しい審査を通過した12名の講師たちや事務局メンバーに自発的に取り組んでもらっています。
講師になるにはkintoneの認定資格を取得する必要があり、その上でクラユニの立ち上げ初期から関わっているマスタートレーナーの審査に合格すると正式にクラユニの講師になることができます。クラユニの講師に求められることは、テキスト以上の大切な情報を教えられるインストラクションスキルを身につけることです。


「 アクセス権の設定 」を例にすると、ただ設定方法を教えるだけでなく、実際にkintoneを利用する上で検討すべき個人情報の閲覧範囲や管理者の設定など、実務ですぐに役立つ活用方法も合わせて教えられるようになることが求められます。それだけでなく、クラユニの講師たちは受講生からのあらゆる質問に現場目線で答えられるようになるためのトレーニングを実施していきます。
独学では身につけにくい部分も効率的に学習が進めることができる


(コロナ渦以降は開催できておらず)
クラユニをやっていて良かったと思うのは、どのような瞬間ですか?
研修の中で受講生の成長を感じられる瞬間はもちろん、クラユニを受講した方がご自身の職場に戻って業務改善を推進しているという話を聞くと、非常に大きなやりがいを感じます。
サイボウズ株式会社は、kintoneユーザー同士が事例を発表して共有する「 kintone hive 」というイベントを毎年開催しています。クラユニの受講生がそのイベントに登壇し、職場の成果を発表している姿を見ると、とても嬉しい気持ちになりますね。
また、以前の受講生が上位コースを受講してくださるケースや、受講者は異なりますが同じ会社でリピートでご利用していただけた際も大きなやりがいを感じます。
クラユニを受講するメリットを教えてください。
クラユニを受講するメリットは効率よくkintoneの学習が進められる点です。実は、サイボウズからもkintoneの操作方法を説明する動画は数多くリリースされています。さらにインターネット上には操作方法に関する情報もいくつも存在するので、独学で学習を進めることも可能です。その一方で、kintoneは独学で活用方法を身につけるのが難しい部分も多く存在します。クラユニを受講してもらうことで、独学で進めるよりも効率よく学習を進めていただくことができると考えています。
また、独学で習得した方のなかには、最低限必要な部分のみを習得した状態で使用しており、実はもっと効率的なやり方があることを知らない方も多くいらっしゃいます。「 急がば回れ 」という言葉があるように、最初にしっかりと基礎を学ぶことが結局は近道になる場合も多いのです。クラユニを受講していただければ、最初から体系的にkintoneを学べるため、かなり早いスピードで業務に落とし込むことができるようになります。
クラユニでこだわっているポイントはありますか?
研修において、紙のテキストを使用する点はクラユニがこだわっている部分の一つです。「 PDFのテキストが欲しい 」と言われることもあるのですが、受講生には紙のテキストを使っていただいています。紙のテキストを使う理由は2つあり、1つ目は受講がしやすい点、そして2つ目は学習内容を振り返りやすい点です。
オンラインでの研修では、Zoom画面で講師の話を聞きながらkintoneの操作をします。そこでPC上のPDFファイルを開くとなると、ウィンドウの数が多くなってしまい、画面の切り替えが大変になります。その一方で、紙のテキストを用いれば開くPCウィンドウの数が減りますし、さらにPDFと違ってテキストに直接テキストを書き込める点も大きなメリットです。
そして何よりも大切なことは研修で学んでから実務で活かすことです。これは個人的な感覚ですが、PDFファイルとしてPCのどこかに格納しておくのではなく、机の上や本棚など目に見える場所にテキストがある方がさっと取り出して見返すことが多いです。研修は受講したその日だけで終わりますが、後で振り返ることの方が大事だと考えているため、あえて紙のテキストを使用しています。
一歩踏み出そうとしている人の背中を押す。kintoneが社会に求められるツールになるように


MOVEDにはどのようなメンバーが参画しているのですか?
MOVEDは私と同じ志を持った仲間がたくさん集まってくれています。「 時間と場所にとらわれずに働きたい 」という想いを実現するために始めた会社ということもありますが、その考えに共感してくれる方ばかりです。
実際に本格的な採用活動を始めるときには、その想いもあって「 フルリモート・出社なし・複業OK 」を掲げました。そうすると、思いのほか多くの方から応募があったのです。その経験から「 この働き方そのものに社会的価値があるのではないか?」と思うようになりましたね。
ただ、この働き方が必ずしも合理的なやり方だとは思っていません。合理性だけを追求するのであれば、出社してもらった方がコミュニケーションも取りやすいですし、メンバーの仕事の状況も把握しやすいです。しかし、当社にとって合理性は最も優先すべきことではありません。「 時間と場所にとらわれずに働きたい 」という想いを叶えるためにも、今後もこのスタイルでやっていきたいと考えています。
今後、MOVEDが目指している方向性を教えてください。
「 時間と場所にとらわれずに働きたい 」という想いは実現できるようになってきたのですが、時間と場所の自由だけでなく、今後はお金の自由も得られるようにしていきたいと考えています。楽しければ稼げなくても良いという考え方はしたくないので、時間と場所にとらわれないという制約の中においてもお金の自由は求めていきたいですね。MOVEDのメンバーそれぞれがやりたいことをやりながら、かつお金を稼げる世界を目指していきたいと考えています。
最後に、クラユニの今後の展望を教えてください。
kintoneは自分で考えて使い倒せる人にとっては便利なツールですが、なかには自分ひとりではその一歩を踏み出すのが難しい方もいらっしゃいます。はじめにkintoneの便利さや面白さを知る”きっかけ”の場として、ぜひ多くの人にクラユニを利用してほしいです。kintoneがより社会に求められるツールとなるように、今後もクラユニを継続して成長させていきたいと考えています。
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取材ライター:小町ヒロキ